第30回関東臨床細胞学会

ご挨拶

加藤 良平
山梨大学附属病院人体病理学教室教授

この度、「第30回関東臨床細胞学会学術集会」を平成28年9月10日(土)、山梨県立文学館において開催させて戴くこととなりました。大変光栄であるとともに、その責任の重さを感じている次第でございます。

 関東臨床細胞学会は、関東という名前が付けられておりますが、関東(1都6県)の他に長野、静岡、新潟、山梨の各県の細胞診従事者を含む大きな学術団体になっています。この学術集会では、研究的な面よりも、細胞診従事者の日常診断業務の向上、進歩を図ることが目的となります。そのため、今回の学術集会のメインテーマを「症例から学ぶ細胞診断のパラダイムシフト」とし、各領域(婦人科、乳腺、尿、甲状腺、肺)の診断業務に役立つ新しい知識、診断手法などについて、症例を提示していただきながら専門家のレクチャー(教育講演)を受けるという方式を考えました。また提示される症例は、あらかじめバーチャルスライドによる閲覧を可能とし、さらに、当日は参加者によるアンサーパッドによる回答も予定しています。是非とも奮ってご参加くださり、活発なご討論を期待しております。

 なお、会場となる山梨県立文学館は、飯田蛇笏・龍太二代の遺産を受け継ぐ短詩型文学の大切な拠点となっており、さらに同じ敷地内に隣接する山梨県立美術館は「ミレー・バルビゾン派」の絵画のコレクションで全国的に名をはせています。細胞診を学びながら、文学や美術も楽しんでいただければ幸いです。

 充実した実り多き学術集会になりますよう山梨県細胞学会の総力をあげて努力したいと思います。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。